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不登校から高校進学するには?進学先の選択肢や原因別のおすすめを紹介

更新日:2024.10.31

​​不登校から高校進学するには?進学先の選択肢や原因別のおすすめを紹​​介​

不登校から高校進学をめざすときは、不登校の原因に合わせて進学先を選択することが大切です。進学先には複数の選択肢があるため、それぞれの特長を把握して、不登校だった​​お子さま​​でも継続して学習できる環境を選びましょう。​

​​この記事では不登校から高校進学する際の選択肢について解説し、不登校の原因別におすすめの進学先を紹介しています。不登校のお子さまの進学にお悩みのご家庭は、ぜひ参考にしてください​​。​

​​不登校の現状​

​​不登校の現状​

不登校は、年々増加する傾向にあるのが現状です。経済産業省の報告によると、2013年〜2019年にかけて小学生・中学生の不登校児童生徒数は7年連続で増加しました。

それ以降も不登校は増え続け、2022年度には小学校・中学校を合わせた不登校児童生徒のうち、学校内外で相談・指導等を受けていない児童生徒数が299,048人と、過去最多を記録しています。小学校から中学校へあがるにつれて、全生徒数に対する不登校児童生徒の割合は顕著に多くなる傾向です。

不登校の定義

不登校の定義

​​不登校の定義は、法律と文部科学省によってそれぞれ示されています。法律における不登校児童生徒の定義は、以下の通りです。​

​​「相当の期間学校を欠席する児童生徒であって、学校における集団の生活に関する心理的な負担その他の事由のために就学が困難である状況として文部科学大臣が定める状況にあると認められるもの」​

なお、病気や経済的理由による欠席は、不登校に該当しないと規定されています。

また、文部科学省が不登校と定義するのは、心理的または情緒的、身体的、社会的要因などが理由で、登校したくてもできない児童生徒です。文部科学省では、一年度の間に30日以上登校しなかった児童生徒を不登校としています。

病気や経済的な理由などを除いて、年度中に30日以上登校しなかった日があるお子さまは、不登校に該当する可能性があるでしょう。

​​中学生の不登校の最新データ​

​​中学生の不登校の最新データ​

中学生の不登校についての最新データは、文部科学省の「令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」で示されています。それによると、2022年度における中学生の不登校児童生徒数は193,936人でした。

2022年度において中学校に在籍していた児童生徒数は3,245,395人のため、全体の約6%が不登校となります。中学生のおよそ100人に6人が、不登校の状況にあるといえるでしょう。

​​中学生の不登校の最新データ​

​​不登校からの高校進学の選択肢​

不登校からの高校進学の選択肢​

中学校で不登校だったお子さまの高校進学の選択肢には、以下の例があげられます。

  • 全日制高校
  • 通信制高校
  • フリースクール
  • 定時制高校

中学校で不登校だったとしても高校進学はできるため、お子さまに合った進学先を検討しましょう。各学校の特長とあわせて、メリット・デメリットについて解説します。

全日制高校

全日制高校は、生徒が学校へ通学し授業を受ける学校です。学校にもよりますが、平日毎日登校し朝から夕方まで授業が行われることが一般的です。全日制高校には公立と私立があり、教育方針や学費、授業のカリキュラムなどに違いがあります。

全日制高校を進学先として選ぶメリットの一例は、以下の通りです。

  • 将来の仕事につなげるための基礎学力や知識を習得できる
  • 年齢の近い生徒たちと交友関係を広げやすい
  • 高校卒業の学歴が得られる

それに対して、全日制高校には以下のようなデメリットもあります

  • 不登校だったお子さまは、毎日通学する生活スタイルになじめない場合がある
  • 出席日数が少ないと、進級できない可能性がある
  • 入学後の学習や生活へのサポートを十分に受けられないケースがある

中学校で不登校のお子さまが全日制高校への入学をめざすなら、進学後のサポート体制が整った学校かどうかチェックしておきましょう。

通信制高校

通信制高校は、通信による教育を行う学校です。全日制高校のように毎日学校へ通学する必要はなく、オンライン学習や郵送などの手段を使って、自宅での自主学習が中心になります。

通信制高校のメリットとしては、以下のような点があげられるでしょう。

  • 毎日通学しなくてよいため、中学校で不登校だったお子さまでも教育を受けやすい
  • 既定の日数だけ登校し、普段は自宅で自分のペースに合わせて勉強を進められる
  • 学習方法のバリエーションが豊富で、わからないことは気軽に質問できる
  • 3年以上在籍し、指定の登校日数・レポート提出・テストなどをクリアすれば高校卒業に必要な単位が修得できる

通信制高校を選択するときは、以下のデメリットに注意しましょう。

  • 登校回数が少ないため、生徒同士のコミュニケーション機会が不足しがち
  • 基本的に自宅学習のため、自ら学習スケジュールを考えて、進めていく必要がある
  • 全日制高校に比べて学費が高くなるケースがある

通信制高校における入試では、作文・面接・書類選考 など、筆記試験以外の部分だけの学校が多いです。中学校で不登校だったお子さまでも入学しやすく、合格後も無理のない範囲で通えるので、進学先の候補としておすすめします。

定時制高校

定時制高校とは、夜間など全日制高校とは別の時間帯で授業を行う高校のことで、高校生や社会人、定年退職後の人などさまざまな年代の生徒が通っているのも特徴といえます。仕事をしながら高校教育も受けたいと希望するなら、定時制高校もひとつの選択肢になるでしょう。

定時制高校の主なメリットは、以下の通りです。

  • 学校生活を楽しめる
  • 卒業後、高校卒業の学歴を得られる
  • 生徒の年齢層や職種が幅広く、さまざまな価値観を持つ人たちと一緒に学べる

一方で、以下のようなデメリットもあります。

  • 全日制高校に比べて学習内容の充実度が低い可能性がある
  • 卒業まで約4年ほどかかることが一般的
  • 進学や就職のサポート体制が整っているかどうかは学校による

働きながら定時制高校に通うことを選択する場合は、仕事と学業の両立ができるかどうか検討しましょう。また、定時制高校を卒業した後の進学・就職についても考慮して学校を選ぶのがおすすめです。

フリースクール

フリースクールは、民間施設として、勉強や人間関係構築の機会を、不登校になってしまったお子さまに提供する役割を持っています。高校とは違う扱いになるため、高校を辞めずにフリースクールに通うという方法が一般的です。 一定の要件を満たすことで、在籍高校にて出席扱いになります。

フリースクールのメリットは、次のようなポイントです。

  • 個々に合わせた自由な学習スタイルで学べる
  • 高校に行けなくてもフリースクールへの通学で生活を整えられる
  • 一人ひとりの生徒へのサポートが手厚い

それに対して、フリースクールには以下のデメリットもあります。

  • フリースクールを卒業しても高校卒業の学歴にはならない
  • 一般的な高校とは、勉強する内容や学習計画が異なる
  • よくイメージする公立の高校などと比較すると、学費が高い場合がある

施設によって学習環境や生徒へのサポート内容は異なるため、いろいろなスクールを比較してお子さまに合った施設を選びましょう。

中学生の不登校の原因とおすすめの進学先

​不登校からの高校進学の選択肢​​

中学生の不登校の原因は「本人起因」「学校起因」「家庭起因」の3つに大別され、それぞれの原因によっておすすめの進学先があります。不登校になる原因は多岐にわたり、個々の状況に合わせた進学先の選択が必要です。

お子さまが進学後も継続して学習できるよう、適切な進学先を見極めましょう。ここでは、中学生が不登校になる原因別に現状を詳しく説明し、おすすめの進学先を紹介します。

本人起因

文部科学省がまとめたデータ「令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果※」によると、中学生における「本人起因」の不登校の原因と割合は以下の通りでした。

​不登校からの高校進学の選択肢​​

本人起因の不登校は、「無気力、不安」によるものが半数以上という調査結果が出ています。「学校生活についていけるか心配」「ほかの生徒と一緒に過ごすのが怖い」といった不安を抱えている可能性があるでしょう。

毎日通学することや大勢の生徒と学校生活を送ることに不安を感じている場合は、登校日数の少ない通信制高校がおすすめです。また、生徒一人ひとりへのサポートが充実しているフリースクールも選択肢に入れるとよいでしょう。

学校起因

中学生が「学校起因」で不登校になった原因には、8つの項目があげられています。文部科学省が示した2022年度のデータに基づくと、原因別の割合は以下の通りです。

​不登校からの高校進学の選択肢​​

学校起因の不登校は「人間関係」のほかにも「学業の不振」や「進路に係る不安」など、学校生活に関わるさまざまなことが原因になっているといえるでしょう。学習の遅れや授業についていけないことが原因で不登校になっているお子さまには、個別指導が充実していて自分のペースで学習できる通信制高校をおすすめします。

また、進学によって人間関係の悩みの解消が期待できる場合は、全日制高校を選ぶのもひとつの選択肢です。

家庭起因

「家庭起因」の不登校の原因には、3つの項目があがっています。文部科学省が発表している2022年度のデータによると、原因別の割合は以下の通りでした。

​不登校からの高校進学の選択肢​​

家庭起因の不登校では「親子の関わり方」が特に多い原因です。親子のコミュニケーションが不足している家庭では、子どもが悩んでいることを抱え込んでしまう場合があります。家族との関わりが希薄になることで心が不安定になり、不登校につながるケースもあるでしょう。

心の悩みを持つお子さまには、心理面のサポートが充実した学校が向いています。スクールカウンセリングを導入している通信制高校や、メンタルケアに力を入れているフリースクールを選ぶのがおすすめです。

通信制高校ならルネサンス高校

まとめ

中学生で不登校のお子さまの進学先として通信制高校を選ぶなら、ルネサンス高校をおすすめします。

ルネサンス高校ではインターネットによる学習システムが充実しているため、不登校だったお子さまでもスムーズに学習を進められるでしょう。また、担任が一人ひとりの生徒に寄り添って登校や自宅での学習、進路選択を支援しています。スクーリングでは親子で参加できるタイプも行っており、一人での参加が不安なお子さまやご家族に特に人気です。

専門のスクールカウンセラーによる相談もおこなっており、不安を抱えるお子さまの問題解決に向けたサポートが充実しています。

まとめ

まとめ

中学生で不登校のお子さまでも高校進学は可能です。進学先の選択肢は複数あるため、不登校の原因やお子さまの状況に合わせて進学先を選ぶようにしましょう。

不登校のお子さまが高校進学をめざす場合、入学後に無理なく学習を続けられるかどうかがポイントになります。各学校の特長を理解して、お子さまに適した進学先を見つけましょう。