不登校から全日制高校へ進学するためのポイント7選!
更新日:2024.09.30

不登校を経験された方にとって、全日制高校への進学は大きな壁のように感じられるかもしれません。しかし、適切な準備と心構えさえあれば、全日制高校への進学は、十分に実現可能な目標なのです。
この記事では、不登校だった方が全日制高校へ進学するための7つのポイントをご紹介します。これらのポイントを押さえることで、皆さんの全日制高校進学へのルートがより明確になるはずです。一緒にその道筋を探っていきましょう。
高校の種類

高校には大きく分けて、「全日制、定時制、通信制」の3つの種類があります。
全日制高校は、長期休暇を除き平日毎日通学する必要があり、朝から夕方まで授業を受けるスタイルが一般的です。
定時制高校は、全日制同様、長期休暇を除き平日毎日通学する必要がありますが、特定の時間帯に授業を行うのが特徴です。夜間部のイメージが強い方もいるかもしれませんが、近年は昼間部や昼夜部を持つ学校が増えています。
通信制高校は、レポート提出やスクーリング等を中心とし、自分のペースで学習を進められる点から、近年さまざまな背景を持つ生徒に選ばれています。
これらの選択肢の中から、自分に最適な学習環境を見つけることが大切です。
全日制高校の特徴

全日制高校は、多くの人にとって「普通の高校」というイメージがあるかもしれません。しかし、進路選択の際には漠然としたイメージだけでなく、具体的にどのような特徴があるか、あらためてしっかりと理解しておく必要があります。
全日制高校の特徴を知ることで、自分に合った選択ができます。具体的にどのような特徴があるのか、一緒に見ていきましょう。
私立と公立があり学校数が多い
全日制高校の大きな特徴の一つは、私立と公立の両方があり、選択肢が豊富な点です。日本全国に4,200校(※)近く存在し、進学校や専門学科を持つ学校、共学や別学など、その特徴はさまざまです。学業に力を入れているか、部活動に力を入れているかといった違いも大きく、生徒たちは自分のやりたいことに合わせて入学する学校を選びます。
多様な選択肢の中から自分に合った環境を見つけやすいのが、全日制高校の魅力だといえるでしょう。
朝から夕方まで毎日登校する必要がある
全日制高校では、3年間対面授業に参加し、テストを受けること等によって、卒業の要件を満たします。つまり平日は毎日朝から夕方まで学校に通う必要があります。これは規則正しい生活リズムを作るには良い環境ですが、中には負担に感じる方もいるかもしれません。
一方、通信制高校には、スクーリングの日数が少なく、自分の都合に合わせて学習を進められるというメリットがあります。時間に縛られず、自分のペースで学べる環境が魅力的に感じる方もいらっしゃるでしょう。
部活動や学校行事を経験できる
全日制高校の大きな特徴の一つが、多様な部活動や学校行事に参加できるという点です。実際、全国の高校生の約7割は部活動に所属しています。仲間や友人たちと一緒に活動することに、大きな意義を見出している人が多いといえるでしょう。
これに対し、通信制高校では、卒業までの期間が固定ではなく、自分のスタイルに合わせて通学できるという柔軟性があります。学校外での活動や自己実現に時間を使いたい方にとっては、この自由度が魅力的かもしれません。
学年制は卒業までに3年要する
全日制高校の多くは学年制を採用しており、原則として3年間の在籍が必要です。留学や留年によって4年以上かけて卒業する生徒は非常に少ないのが現実です。つまり、高校に通っている間は高校での学業に専念しなければならないともいえます。
一方、通信制高校では単位制を採用していることが多く、自分のペースで単位を修得できるため、体調不良による休学等の理由で3年以上かけて卒業される方もいます。
不登校から全日制高校へ進学したい理由とは?

小学校から中学校までの間に不登校を経験する生徒は、年々増加の一途をたどっています。その原因やきっかけは個人によって大きく異なるため、不登校を経験された方が全日制高校への進学を希望する理由もさまざまです。
ここからは、不登校だった生徒が全日制高校への進学を希望する理由のうち、特に多いものを3つ紹介します。
気持ちをリセットしたいため
多くの不登校経験者の方が、新しい環境で心機一転したいと考えています。全日制高校への進学は、過去の経験をリセットし、新たな気持ちで学校生活をスタートさせる良い機会となるでしょう。
新しい友人関係や学習環境は、自信を取り戻し、前向きな姿勢を育むきっかけになることがあります。「これまでとは違う自分になれる」という期待が、全日制高校進学への強い動機となっているケースも少なくありません。
みんなと同じ環境にいたい
不登校を経験した生徒の中には、いわゆる普通の高校生活を送りたいという願望を持つ方も多く見られます。全日制高校は多くの生徒が通う一般的な形態であり、クラスメイトと同じ時間を過ごし、同じ経験を共有できる環境です。
この「みんなと同じ」という感覚が、安心感や所属感をもたらすことがあります。毎日の授業や行事、部活動などを通じて、同年代の仲間と交流し、共に成長していく経験は、かけがえのないものとなるでしょう。
コンプレックスを克服したい
不登校の経験は、時として自信の喪失やコンプレックスの原因となることがあります。全日制高校への進学は、大きな環境の変化によって、そうしたコンプレックスを克服する絶好の機会となり得るでしょう。
全日制高校に通っていれば、規則正しい生活リズムの中で学習や課外活動に取り組むことによって、自己肯定感を高めたり、社会性を養ったりできるといった効果が期待できます。
また、さまざまな経験を重ねることで、自分の長所や可能性に気づくきっかけにもなるでしょう。
全日制高校へ進学するためのポイント7選

不登校から全日制高校へ進学するためには、いくつかの重要なポイントがあります。これらのポイントをしっかり把握してから準備を進めれば、スムーズな進学が可能となるでしょう。ここからは、進学のための7つのポイントについて詳しく説明します。
1.生活リズムをバランスよく整える
全日制高校への進学をめざす場合、まずは生活リズムを整える必要があるという方は少なくありません。全日制高校では出席日数も評価に含まれるため、不登校期間中に乱れがちだった睡眠サイクルを徐々に調整し、朝型の生活に慣れていく必要があります。
早寝早起きを心がけ、規則正しい食事時間を設定するなど、日常生活の中で少しずつ改善を図りましょう。また、学習時間を確保するために、テレビやスマートフォンの使用時間を制限するなど、メリハリのある生活習慣を身につけることも有効です。
2.苦になりすぎない通学時間や通学方法を検討し、その範囲内で選ぶ
全日制高校を選ぶ際は、通学時間と通学方法も考慮することをおすすめします。長時間の通学や複雑な通学経路は、いざ登校を始めてから大きな負担となる可能性があります。特に不登校を経験した生徒にとっては、この負担が再び不登校に陥る要因となるリスクがあるでしょう。
また、生徒本人が精神的に落ち着いてくるまでは、保護者の送迎が必要になるケースも想定されます。その際に、保護者にとっても負担が少ない位置にあるかどうかも考慮すると良いでしょう。
3.志望校のことをよく知る
不登校経験者の場合、志望校選びは慎重に行う必要があります。学校見学などに参加し、実際の雰囲気を肌で感じ取るのがおすすめです。生徒や教職員の様子などから、自分に合うかどうかを判断できるでしょう。
また、募集要項の入試情報もしっかりと確認します。学力試験の有無や教科数、内申点の扱い、面接の重視度など、合格基準を把握する必要があるためです。
不登校経験者向けの配慮制度が用意されている場合もあるため、ぜひ調べておきましょう。また、自分の学力レベルと志望校のレベルを比較し、無理のない目標設定をすることも大切です。
将来のためには、卒業後の進学先や就職先の傾向も調べておく必要があります。集めた情報を総合的に判断し、自分に最適な環境を見つけましょう。
4.出席日数と内申点次第では一定不利になることを受け入れる
不登校経験者が全日制高校を受ける場合、出席日数の不足や内申点の低さが不利に働く可能性があるという事実は認識しておきましょう。多くの全日制高校では、中学校での成績や出席状況を重視する傾向があります。
しかし、これは進学の道が完全に閉ざされているという意味ではありません。中には不登校経験者への配慮があり、内申点の扱いに柔軟性を持たせている学校もあります。重要なのは、この状況を現実的に受け止めつつ、自分にできる最大限の努力をすることです。
5.不登校枠の利用を検討する
近年、不登校経験者のために特別な選考方法を設けている高校が増えています。この「不登校枠」は、不登校生に配慮した選考方法を採択しています。不登校枠の主な例は以下の通りです。
- 調査書の欠席に関する記録を見ない、または欠席理由を考慮する
- 個別面接を実施する
- 保健室登校も、出席日数としてカウントする
ただし、これは特別な募集人員枠を設けるわけではなく、あくまでも選考上の配慮措置です。また、不登校枠の有無や詳細な条件は学校によって異なります。志望校に不登校枠があるかどうかの具体的な選考方法については、事前に十分な情報収集を行いましょう。
6.学校説明会への参加を検討する
学校説明会への参加は、志望校の理解を深める絶好の機会です。説明会では、学校の特色や入試情報、カリキュラムなどの詳細を直接聞けます。
また、実際の校舎や設備を見学できる場合も多く、学校の雰囲気を肌で感じられるでしょう。質問の時間を設けている学校も多いので、自分の状況や不安点について直接相談することも可能です。
7.全日制以外の選択肢も検討する
全日制高校への進学が難しいと判断した場合や、自分のペースで学びたい気持ちが強い場合は、定時制高校や通信制高校も魅力的な選択肢となります。
定時制高校は授業時間が比較的短く、さまざまな背景を持つ生徒同士が理解し合いやすい環境が整っている点や、就職サポートも手厚い点が特徴です。自己実現のための時間を確保しながら通学したい人や、全日制の環境になじみにくい人にとって魅力的かもしれません。
柔軟な学習環境を求める方には、通信制高校がおすすめです。通信制高校にはメディア学習やレポート提出を中心とした学習システムがあり、自分のペースで学習を進められます。スクーリングの回数が少ないため、自分のやりたいこととの両立も容易です。
通信制高校の魅力は、多様なニーズに対応できる点にもあります。さまざまな背景を持つ生徒に適した環境が整っています。そして重要なのは、通信制高校を卒業すると、全日制高校と同じ高校卒業資格が得られる点です。
高校を選ぶ際には、自分の状況や目標、学習スタイルに合わせて、最適な選択を行いたいものです。特に通信制高校は、個々のニーズに柔軟に対応できる教育システムを提供しているため、多くの方にとって魅力的な選択肢となるでしょう。
通信制高校ならルネサンス高校

通信制高校の中でも、ルネサンス高校は特におすすめです。ICTを活用した先進的な学習システムで自分のペースで学習でき、登校日数も少なく負担が軽減されます。通学、eスポーツ、K-POPなど特色あるコースや、個別指導による手厚いサポートが特徴です。
不登校経験者への対応や、専門スクールと提携したダブルスクールコースもあり、将来の夢に向けた学びが可能となっています。一人ひとりのニーズに合わせた柔軟な学習スタイルが、ルネサンス高校の大きな魅力です。
まとめ

不登校を経験した方にとって、高校進学は新たな環境へと踏み出す大きなチャンスです。全日制高校への進学も、適切な準備と心構えがあれば十分に実現可能です。
一方、通信制高校では生徒に寄り添うサポートシステムを採用しているところも多く、より幅広い生徒の希望に応えてくれるでしょう。
大切なのは、自分に合った環境を見つけることです。さまざまな選択肢を検討し、自分らしく過ごせる場所を見つけましょう。
関連ページ | 当校サイト
- 不登校になる原因とは?親にできることも合わせて解説
- 子どもが不登校になる原因とやってはいけないこと
- 高校生の不登校の原因は?
- 不登校から全日制高校へ進学するためのポイント7選!
- 不登校から高校進学するには?
- 不登校から大学受験をめざす方法は?
- 不登校と通信制高校の関係
- ひきこもりの原因は?
- 体調やプライベートを優先に
- 高校生が通えるフリースクールはある?メリット・デメリットもあわせて解説
- ひきこもりの中学生の特徴とは?原因やおすすめの進学先、対処法を徹底解説
- 起立性調節障害とは?中学生に多い?症状や特徴を解説
- 不登校の中学生におすすめのフリースクールとは?
- 【高校生向け】学校に行きたくないと思う理由は?気持ちを和らげる方法を解説
- 不登校特例校とは何?入学条件や特徴、フリースクールとの違いを徹底解説
- 通信制高校コラム
- 通信制高校とは
- 通信制高校を考え始めた方へ
- 通信制高校のメリット・デメリット
- 通信制高校のスクーリングとは?実際の内容を紹介
- 単位制高校と学年制高校の違いは?単位修得の仕組みも解説
- 通信制高校の公立と私立の違いとは?
- 広域通信制高校とは?特徴や狭域通信制高校との違いをわかりやすく解説
- 通信制高校の高卒資格と高卒認定の違いは?
- 通信制高校の探し方は?入学後に後悔しない自分にあった高校選びのポイントを紹介
- オープンスクール(オープンキャンパス)とは何?内容や参加のメリット、学校説明会との違いを徹底解説
- 通信制高校の入学試験とは?受験資格、難易度や面接・作文対策を解説
- 通信制高校の面接対策を徹底解説!よく聞かれる質問や受け答えのポイントを紹介
- 通信制高校の併願はできる?注意事項や準備についても解説
- 通信制高校の学費の相場は?負担軽減・無償化など解説
- 高等学校等就学支援金とは?年収の目安や申請の流れ、注意点をわかりやすく解説
- 高校就学支援金がもらえない?理由と受給対象、高校無償化の仕組みを解説
- 通信制高校に通う人も使える補助金とは?種類ごとに詳しく解説
- 通信制高校に通う生徒数はどのくらい?増加傾向にある理由も紹介
- 通信制高校でも部活動はできる?メリットや実例を紹介
- 通信制高校の体育祭・修学旅行などのイベントはある?参加が必須かも含めて紹介
- 通信制高校から大学進学は難しい?進学率・メリット・注意点などを解説
- 通信制高校は就職に不利?面接の対策や卒業後の進路を紹介
- 通信制高校だからこそできる芸能活動やスポーツ
- 【通信に通学するとは】全日制高校・サポート校・通信制高校の「通学」の違い
- 転入(転校)と編入の違いとは?入学時期・単位などそれぞれの特徴を解説
- 通信制高校へ編入・転入(転校)するには
- 高2・高3でも通信制高校に編入できる?
- 高校留年してしまったら?その後の選択肢や基準などを解説
- 高校中退してしまったら?就職への影響・その後の選択肢を解説
- 高校中退後は再入学できる?転入・編入との違いや進路の選択肢を解説
- 不登校になる原因とは?親にできることも合わせて解説
- 子どもが不登校になる原因とやってはいけないこと
- 高校生の不登校の原因は?親がすべき対応と進路も解説
- 【高校生向け】学校に行きたくないと思う理由は?気持ちを和らげる方法を解説
- 不登校から全日制高校へ進学するためのポイント7選!
- 不登校から高校進学するには?進学先の選択肢や原因別のおすすめを紹介
- 不登校から大学受験をめざす方法は?受験に必要な資格、成功体験を紹介
- 不登校特例校とは何?入学条件や特徴、フリースクールとの違いを徹底解説
- ひきこもりの原因は?
- ひきこもりの中学生の特徴とは?原因やおすすめの進学先、対処法を徹底解説
- 起立性調節障害とは?中学生に多い?症状や特徴を解説
- 不登校と通信制高校の関係
- 体調やプライベートを優先に
- サポート校とは?通信制高校との違いとは・特徴やメリットを紹介
- フリースクールとは?サポート校との違いや種類を徹底解説
- フリースクールのデメリットとは?不登校の子どもが後悔しないための注意点を解説!
- 子どもが後悔しないフリースクールの選び方を紹介
- 不登校の中学生におすすめのフリースクールとは?
- 高校生が通えるフリースクールはある?メリット・デメリットもあわせて解説
- 通信制高校出身の芸能人は多い?メリットや全日制高校で芸能活動が難しい理由を解説
- 通信制高校で音楽やダンスは学べる?おすすめの理由や選ぶ際のポイントも解説
- アイドルをめざせる通信制高校の芸能コースとは?メリット等を紹介
- 声優をめざす人に通信制高校がおすすめな理由とは?
- プロゲーマーをめざす高校生必見!やるべきことや高校で学ぶべき理由について解説
- ダブルスクールとは?メリットや身につくスキル、おすすめな人の特徴を解説
- 定時制高校とは?全日制高校との違いや学費の目安を解説
- 定時制高校のメリットとは?デメリット、注意点を徹底解説
- インターナショナル通信制高校とは?日本の通信制高校との違いを解説
- ほっとルームコラム
- eスポーツコラム
- 長谷川先生のマナビトアソビ