起立性調節障害とは?中学生に多い?症状や特徴を解説
更新日:2024.12.26

起立性調節障害とは、自律神経機能不全によりさまざまな症状を引き起こす病気のことです。心と体に変化が起きる思春期の中学生がなりやすい病気として知られています。起立性調節障害を放置すると重症化するため、早期に受診して治療を開始することが大切です。
この記事では、起立性調節障害の症状や特徴などを解説します。
中学生がなりやすい起立性調節障害とは?

起立性調節障害は、自律神経機能不全によりさまざまな症状を引き起こす病気です。起立性調節障害を発症すると、交感神経と副交感神経のバランスが崩れて正常に機能しません。
自律神経が崩れることで器官に影響が出て、立ちくらみや頭痛、倦怠感など身体的症状を引き起こします。症状が重い場合は、日常生活に支障が出るほどつらい状態が続くことも多いです。
起立性調節障害は中高生が好発しやすいですが、大人でも発症する可能性があります。
起立性調節障害の症状について

起立性調節障害の主な症状には、以下のようなものがあります。
- 立ちくらみ
- 朝起床困難
- 動悸や息切れ
- 集中力の低下
- イライラする
- 乗り物酔い
- 食欲不振
- 倦怠感
午前中は、身体機能を活発化させる交感神経が優位になるのが通常です。しかし、起立性調節障害を発症すると器官の働きを抑制させる副交感神経が優位になるため、午前中に強い症状が出ます。午後は交感神経が活発化し、つらい症状が徐々に改善していきます。
そのまま交感神経が優位な状態が続き、「夜になっても眠くない」といった不眠症状が現れることも多いです。不眠が続くと翌日に影響し、登校時間に起きられなくなる子もいます。
日中にもさまざまな不調が現れるため、勉強にも集中できません。
起立性調節障害の初期症状

起立性調節障害の前兆として、以下のような初期症状が見られます。
- 毎日早く起きるのがつらい
- 学校に行きたくないと思う
- 午前中は勉強に集中できない
初期症状が現れた段階では、起立性調節障害の自覚症状がない場合が多いです。親や先生から「やる気がない子」「サボり癖がある」のように間違った評価を受けることもあります。このような反応が本人を深く傷つけ、不登校になる子も少なくありません。
起立性調節障害は、思春期の中高生に好発する病気です。誰でも起立性調節障害を発症する可能性があるため、子どもの変化に気づいてあげることが求められます。
起立性調節障害の症状は年齢で異なる?

起立性調節障害で現れる症状は、年齢によって少し異なります。ここでは、具体的にどのような症状が出るのか、年齢別に確認していきましょう。
小学生に多い症状
小学生によく見られるのは、以下のような症状です。
- 目が冴えて夜遅くまで眠れない
- 午前中は常にボーッとしている
- 登校時間が来ても起きられない
健康的な小学生でもよく見られる行動であるため、早期発見が難しい場合があります。
中学生に多い症状
中学生によく見られるのは、以下のような症状です。
- 眠りにつくまで1時間以上かかる
- 自己肯定感が低くて落ち込みやすい
- 機嫌が悪くて反抗的な態度をとる
症状が反抗期の特徴と似ているため、起立性調節障害に気づくまで時間がかかる場合があります。
高校生に多い症状
高校生によく見られるのは、以下のような症状です。
- 集中力が低下して試験の点数が下がる
- やる気が起こらず学校を休む日が増える
- 休みの日は昼を過ぎても起きてこない
高校生になると親と一緒に過ごす時間が減るため、変化に気づきにくい傾向があります。
起立性調節障害における重症・中等症・軽症の例

起立性調節障害は誰もが発症する病気ですが、人によって重症度が異なります。ここでは、重症・中等症・軽症に分けて症例を確認していきましょう。
軽症の場合
起立性調節障害の症状は見られますが、我慢できないほどのレベルではありません。登校にも前向きで、朝つらくても何とか学校に行こうとする子が多いです。午前中は症状が強く出ますが午後には落ち着くため、「体調を少し崩しただけかな」と見過ごしてしまいます。
中等症の場合
明らかに体調が優れない日が多くなり、急かしても登校時間に遅れてしまいます。集中力の低下から学校の勉強にもついて行けなくなり、理由がわからず自分を責めてしまう子も少なくありません。
重症の場合
重症の場合は、日常生活に影響が出るほど症状が重いレベルです。ベッドから起き上がれないほど体調が悪い日が増え、登校にも前向きになれません。このまま放置すると起立性調節障害の症状が悪化するため、早めに適切な治療を受ける必要があります。
中学生の起立性調節障害の特徴

起立性調節障害を発症した中学生は、以下のような特徴があります。
- 運動不足による下肢低下
- 水分の摂取量が不十分
- 精神的なストレス
下肢とは、股関節から足先までの脚全体のことです。下肢には、重力に逆らって足先に溜まった血液を心臓に押し戻す役割があります。運動不足により下肢の筋肉が衰えると、心臓に血液を押し戻せなくなるため、起立性調節障害を発症しやすくなります。
水分の摂取量も起立性調節障害に関係しています。身体の水分が不足すると血液がドロドロになり、血流が滞りやすく体全体に血が巡らず、立ちくらみといった症状が出ます。
また、自律神経は精神的なストレスが原因で乱れることが多いです。勉強や進路、人間関係などさまざまな悩みを抱える中学生は多くいます。悩みを抱え続ける限り起立性調節障害が改善されない可能性があるため、解決策を見つけることが必要かもしれません。
通信制高校ならルネサンス高校

起立性調節障害の症状がつらいなら、自宅で学習できる通信制高校も検討しましょう。
高校生になると交友関係や行動範囲が広がり、さまざまな悩みを抱える子も多いです。精神的なストレスが溜まり、起立性調節障害が悪化する可能性もあります。
ルネサンス高校は、デジタルを活用する「ICT教育」をいち早く取り入れた通信制高校です。スマートフォンやタブレット等で自宅学習でき、毎日登校する必要はありません。
また、ルネサンス高校には、心の専門家(スクールカウンセラー)が在籍しています。いつでも気軽に相談できる環境があるため、解決の糸口が見つかるかもしれません。
まとめ

起立性調節障害の初期症状は比較的軽く、見逃してしまうことも少なくありません。
しかし、その状態を放置すると重症化して日常生活に支障をきたす場合があります。症状を悪化させないためには、初期段階で治療を開始することが大切です。
体調が優れない日が続く場合、一度医療機関を受診してみてはいかがでしょうか。
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