教育コラム 【転校・編入はいつまで可能?】学期末・進級前に間に合う?必要手続きと時期判断チェック
更新日:2025.12.05
いまからでも間に合う?その不安に答えます
「今の高校が合わないかもしれない」「別の学校に転校したいけれど、時期的にもう遅いのでは?」
そう感じている方は少なくありません。
この記事では、転入・編入を検討している方に向けて、学期末・進級前でも"間に合う"ための手続きや注意点をわかりやすく解説します。
転入・編入につきましては別記事「通信制高校へ編入・転入(転校)するには?時期や条件を紹介」と合わせてご覧ください。
転校・編入の相談が増える時期と理由
学期末・進級前は「見直し」のチャンス
多くの生徒が転校や退学を考え始めるのは、1学期や2学期の終わり、進級前の2〜3月ごろです。
このタイミングは、「成績」「出席状況」「将来の進路」「人間関係」などを振り返る機会が多く、「今の学校のままで大丈夫かな...?」と不安を感じやすくなります。
通信制高校では、状況に応じて以下形式で入学を受け付けています。
- 転入学(在籍したまま別の学校へ移る・学籍は連続)
- 編入学(一度退学してから入り直す・学籍に空白ができる)
転入学を希望する場合は「退学届を出さずに転校先を決めておく」ことが重要です。
編入学を希望する場合も、先に転入・編入先へ相談しておくことで、空白期間の扱いや単位認定の見通しが立ちやすくなります。
通信制高校なら、在籍校を退学というかたちではなく、別の学校へ移動する「転入」という形で単位を引き継ぎながらスムーズに切り替えることができます。
よくある相談例
「出席日数が足りず、このままだと留年しそうです。」
「人間関係がつらく、学校に通うのが苦しいです。」
「部活やアルバイトとの両立が難しくなってきました。」
「一度退学したが、もう一度高校をやり直したい」
いずれの理由であっても、転校・編入は"逃げ"ではなく、自分に合う環境で学び直すための前向きな選択です。
在籍校(前籍校)でまず確認すべきこと
退学届を出さずに、まず「単位と状況の整理」を
転校(転入学)・編入学を検討するときに最初に行いたいのは、現在の学校(または前籍校)で修得している単位数や、履修途中の科目を整理することです。
通信制高校では、在籍校で修得した単位を引き継いで「転入学」することが多く、どの単位が認定されるかによって、転校後の学習量や卒業までの期間が大きく変わります。
一方で、退学届を先に提出してしまうと学籍が一度途切れ、「編入学」として扱われることになります。
この場合でも修得済み単位は認定されることが多いものの、履修途中の科目は未修得扱いとなり、再履修が必要になることがあります。
そのため、現在高校に在籍している場合は、退学を急がず、まずは在籍校で次の点を確認しましょう。
- どの単位が認定される可能性があるか
- どの科目を再履修する必要があるか
- 転校後の卒業までの見通し
まずは在籍校(前籍校)の先生へ
「転校(編入学)を検討していて、修得単位や履修状況の確認をお願いしたいです」
と相談してみましょう。この一言で、状況の全体が見え、あなたにとって最適な方法(転入学または編入学)が判断しやすくなります。
在籍校(前籍校)で依頼・発行が必要な証明書類
転入や編入の手続きには、次の書類が必要です。
また別記事「通信制高校へ編入・転入(転校)するには?時期や条件を紹介」にて詳細をご案内していますので、あわせてご覧ください。
- 成績証明書(修得単位を確認するための書類)
- 在籍証明書(在学証明書、在籍期間証明書)
- 転学照会(転入学の際に、在籍校と転入先の間でやり取りされる確認書類)
これらはすべて在籍校(前籍校)に発行してもらう必要があります。発行までに時間がかかることもあるため、できるだけ早めに依頼することが大切です。
単位の引き継ぎ・出願書類の準備
単位はどこまで引き継げるのか確認しましょう
通信制高校では、これまで在籍していた学校で修得した単位を、転入・編入先で引き継げる場合があります。ただし、学校ごとに認定できる科目や単位数の範囲が異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
例
- 国語・英語・数学などの基礎科目は引き継げるケースが多い
- 専門科目や実技科目は、内容や授業形態が異なるため引き継ぎが難しい可能性が高い
どの単位が引き継げるかによって、卒業までの期間や必要なスクーリング回数が変わります。在籍中の方も、すでに退学済みの方も、転入・編入を検討している通信制高校に早めに相談して、単位の扱いを確認しておくことをおすすめします。
出願に必要な書類を早めに準備しましょう
出願には、「在籍校(前籍校)で依頼・発行が必要な証明書類」に掲載の証明書類に加えて、次のような書類や手続きが必要になることがあります。
- 願書(すべての学校で提出が必要な基本書類)
- 志望動機書(作文または面談での口頭説明)
学校によっては、保護者同意書や写真の提出など、追加の書類が求められることもあります。
必要書類の内容や提出期限は学校ごとに異なるため、転入・編入を希望する通信制高校に早めに確認し、余裕を持って準備を進めることが大切です。
これらの書類は、在籍校とのやり取りも関わるため、スケジュールにゆとりをもって進めることがスムーズな転校につながります。
タイミング別の行動例(高1〜高3)
高校在学中に転校や退学後に編入を考えるタイミングは、人それぞれです。ただし学年によって、よくあるきっかけや行動のポイントが少しずつ異なります。
下の表を参考に、自分に合ったタイミングを見つけてみましょう。
| 学年 | よくある相談タイミング | 行動の目安 |
|---|---|---|
| 高1:早めの切り替えが有利 | 入学後のギャップ(夏〜秋) | 「思っていた高校生活と違うかも」と感じたら、早めに相談しましょう。1年次のうちは単位の引き継ぎがしやすく、転入のハードルが比較的低い時期です。 |
| 高2:進路意識が高まる時期 | 進級前・進路意識の変化(冬〜春) | 進学や就職など、将来を意識して通信制高校への切り替えを検討する生徒が多い時期です。新年度に向けて準備を始めるとスムーズにスタートできます。 中には退学→編入学で気持ちをリセットする生徒もいます。 |
| 高3:卒業見込みが心配な場合 | 留年・卒業見込みに関する不安(春〜夏) | 出席や単位の状況によっては、編入によって卒業時期を調整できる場合があります。まずは現在の単位数や見込みを学校に確認し、早めに相談してみましょう。 |
転校や編入のベストタイミングは「思い立ったとき」です。
学校や在籍状況によって最適な時期は異なりますが、早く動くほど選択肢が広がり、より希望に合った学校を見つけやすくなります。
「まだ早いかも...」と思っている時期こそ、実は相談のチャンスです。まずは話を聞くだけでも構いません。転校の準備は、行動を始めることからスタートします。
「間に合う?」を判断する3つのチェックポイント
転校や編入を考えるときに、「今からでも間に合うのかな?」と不安になる方は多いです。
そんなときは、次の3つのポイントをチェックしてみましょう。
- 在籍校での単位や出席状況を確認できたか
現在の単位数や出席日数を把握しておくことで、転入・編入先でどれくらい引き継げるかを正確に判断できます。まずは在籍校の先生に確認してみましょう。 - 転入先・編入先の出願受付が始まっているか
通信制高校では、学校によって出願受付の時期が異なります。早めに確認することで、出願に必要な書類の準備やスケジュールを余裕を持って進めることができます。 - 家族と方向性のすり合わせができているか
通学スタイルや費用、通学頻度など、家庭での話し合いも大切です。家族と一緒に方向性を共有することで、転校後の生活をスムーズにスタートできます。
この3点がそろえば、転校や編入の手続きはスムーズに進められます。迷ったときは、一人で抱え込まずに転校を検討している学校へ相談してみましょう。
通信制高校では、年度の途中でも柔軟に対応してくれる学校が多いため、「今からでも遅いかも」と感じている方も、まずは一歩を踏み出してみてください。
通信制高校ならルネサンス高校
転校や編入を考える生徒が安心して新しい一歩を踏み出せるように、ルネサンス高校グループでは年間を通して転入・編入の相談を受け付けており、これまでの在籍校で修得した単位をできるだけ引き継ぎ、生徒一人ひとりの状況やペースに合わせて無理のない学習計画を立てられるようサポートしています。
専任のスタッフや担任が、出願や手続きの相談、学習方法、進路の相談まで丁寧にサポートします。転校や編入に伴う不安や疑問を一つずつ解消しながら、高校卒業・進学・資格取得など、それぞれの目標達成をしっかり支えています。
また、相談方法も柔軟で、オンライン・対面など、ご希望のスタイルを選ぶことができます。
「今からでも間に合うかな」「自分に合う学校がわからない」、そんな方も、まずはお気軽にご相談ください。あなたの"もう一度高校生活を始めたい"という気持ちを、ルネサンス高校グループが全力で応援します。
まとめ ー 転校・編入は「今」からでも動けます
通信制高校では、学期の途中であっても柔軟に転入や編入を受け入れています。焦る必要はありませんが、「早めの相談」こそが"間に合う"ための第一歩です。
転校や編入は、決して特別なことではありません。「自分に合った環境で学びたい」という前向きな選択です。
今の状況を見つめ直し、新しいスタートを切ることで、高校生活をもう一度充実した時間に変えることができます。
勇気を出して一歩を踏み出せば、きっと未来は動き出します。あなたのペースで、あなたらしい高校生活を築いていきましょう。
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